今回は実際に塗料の匂いで発生したクレーム案件を紹介します。
塗料の匂いはマジックペン(シンナー)の様な匂いなので、
とても臭く一度テナント内に入れば即クレームと一緒に強いお叱りを受けます。
それだけ不快な匂いですし、
店内に一般のお客さんが入っていたら営業にも支障をきたします。
怒るのも無理はないですよね。
即現地確認、即対応が大切です。
ビル空調について
今回の記事では、
①空気を外から取り入れ空調機を通して室内に送り込む。(OA・SA)
②室内に送り込んだ空気を屋外に出す(EA)
③室内に送り込んだ空気を再度空調機に戻す(RA)
この3つをよく使います。
匂いの発生と侵入経路
シンナー臭の様な匂いは、主に塗装工事や防水塗装工事で匂いが発生します。
その匂いがどういう経緯で店内に侵入したのか紹介します。
ケース1:空調ダクトから混入
ビルの空調方式等によって違いもありますが、
外の空気(OA)を3割程取り込み、7割戻ってきた空気(RA)を
冷暖房してテナント内に送り込んでいます。
テナント内の排気ダクトから3割排気(EA)し、
残り7割を再循環(RA)として空調機に戻す制御になっています。
※ビルによって方式や制御方法が違う場合もあります。
外の空気(OA)取り込み口近くで塗料を使った工事をしていて、
テナントから複数のクレームが来ました。
エリアで空調をしている場合、
エリア内で工事区画がある時も注意が必要です。
ケース2:夜間工事時に流入
夜間工事した時に壁の隙間や通路等を通してテナントに流入。
朝出勤したテナントさんが異臭に気付きクレーム案件に。
空調機が停止した時は基本空気を逃がさない(RA 100% OA・EA 0%)
になりますので、中の空気が籠ってしまったと考えられます。
※ビルによって違う場合もあります。
ケース3(番外編):屋外イベント調理匂い流入(食べ物の匂い)
塗料とは違いますが、屋外イベントをしていて、
調理の煙が空気取り入れ口(OA)から入り込み、
クレームに繋がる事もあります。
続きは後編に
対応と対策は後編になります。