今回はテナントで危うくダクト火災になりそうになった話しを紹介します。
様々な事例から今後の業務に役立てればと思い、
記事にしてみました。
これは全て実話です。
初めはクレームの電話から始まった
夕方頃、一件のクレームの電話が掛かってきました。
「ビルの排気が動いていないので見に来て欲しい」
丁度私は中央監視室に常駐していたので、
見に行きました。
テナントに到着し店内に入ると、煙が明らかに通常より多い、
煙感知器が発報するギリギリのライン。
これは危険だなとヒヤリ・・・
厨房に入らせてもらうと、
もっと恐ろしい事が・・・・
排気ダクトフードが2か所あり、
一か所はダクトヒューズが切れていて、
ウエスを突っ込んで無理矢理ダンパーを開いている状態。
もう一か所は吸いが悪いからと、
グリスフィルターを取り外した状態で営業。
更に、新規入店時には無かった炭火を使用。
正直どこからツッコミ入れればいいのか分かりませんでした。
ダクト火災に繋がる危険について
グリスフィルターは煙中の油を取り除く役割をしています。
その油を取り除くグリスフィルターが無いと、
油は排気ダクトの中に溜まっていきます。
その状態が長く続くと、
排気ダクト内が油で閉塞気味になり、
細くなって吸い込む風量が低下します。
更に炭火は煙の中に火の粉が混じって飛びますので、
ダクト内の油に着火してダクト火災になります。
一度ダクト火災になると、
被害はその店だけに留まらず、
ビル全体の莫大な損害になりますよね。
突っ込んでいたウエスにも引火する恐れがあります。
火災を未然に防ぐ為にも、
事故になる前にテナントさんに説明と協力してもらう必要があります。
念のため排気設備を確認、元気に動いていました。
続きは後半に
対応・解決編は次の記事に続きます。