記事「梅雨の時期は要注意、結露の恐怖とは?(その1)【ビルメン】」の続きになります。
まだ読まれていない方はまずそちらの記事を見て頂けると助かります。
ビル内で発生する「結露」
実際どんな問題が出るのだろうか、具体的な事例を紹介したいと思います。
空調機ドレン排水溢れによる漏水
空調機のドレン排水(家庭用エアコンから出ている排水)が多くなり、
溢れたり詰まったりして天井から漏水したりします。
梅雨の間、湿度が高くなります。
前回の記事の空気線図で絶対湿度(空気中の水分量)が多くなり、排水量が増える為です。
テナントによっては店内天井内にパッケージエアコンが取り付けている場合も多いので、
天井からの漏水した場合は天井内を確認する事が大切です。
パッケージエアコンの種類によっては自動停止し、営業に支障が出る危険もあります。
対応方法
①ドレン排水の詰まりを解消する。
電線等で配管を突いて詰まりを解消したり、排水出口から掃除機(水を吸う事の出来る機器に限る)で外から引っ張る荒業も出来ます。
②空調専門の協力会社に応援要請する。
空調吹き出し口
空調吹き出し口は夏場冷房を効かせる為、冷たい空気を吹き出し続けています。
空調吹き出し口にアネモスタットという丸形、もしくは四角型の羽根を何枚か重ねて風を様々な方向に吹かせる、金属製の部品があります。
その金属部が冷えて結露を引き起こします。
対応方法
①空調設定温度を上げる事が可能であれば温度を上げる
②結露しにくいアネモスタットに取り換える
③結露防止テープを張り付ける(見栄えが悪くなる問題もありますが・・・)
天井内配管
ビルの熱源設備から冷温水配管を使って各空調機に冷水を送っている場合、冷水配管の保温材が劣化していたり、バルブの部分で結露して漏水する事もあります。
対応方法
①保温材の修理
②修理完了までは吸水シート等による保護
最後に
たかが結露と思うと酷い目に合う事もあります。
梅雨から夏、秋にかけてゲリラ豪雨・結露・そして台風と「水」による案件が多いです。
特に古いビルなんかは非常に漏水しやすいので対応頻度が上がります。
もし若手新人社員の人がこの記事を見られて、少しでも今後の参考になれば幸いです。